◎2月26日(水)~3月11日(火) ※最終日は午後6時終了
◎8階 ステージ8
今年の“担当者 南が行く南九州”は非日常を感じ、人や物の繋がりを感じられる徳之島。
今回ご出店いただく方のおひとり、のせたかこさんにお話しをお聞きしましたので、ぜひご覧ください。
Q.いま、どのような活動をされていますか
❶作品の制作(受注制作含む)&発表
宇宙、地球、自然、人間、生物をキーワードに、繋がりを主なテーマとして絵画を中心に表現活動を行なっています。2011年東日本大震災がきっかけで、オーストラリアのアボリジナル先住民の精神文化を学びに2012年渡豪。アボリジナルアーティストと交流しスキンネーム、Napanangkaを授かりました。帰国後は爪楊枝の先でドットするという独自のスタイルで作品を。制作。近年は天然顔料(土、石、貝)を手作りし、制作しています。
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❷森と海の藝術楽校 主宰
2018年徳之島にて『森と海の藝術楽校』を開校。年齢、国籍、障がい有無に関わらず誰もが想像・創造することを楽しみクリエイティブな時間を楽しめるよう、出張アートワークショップを通し、日本を含む世界の先住民族の精神文化や魅力などを伝える活動や、地域に根差し環境教育を兼ねた自然観察会×アートワークショップなど、アートを通した地域貢献と持続可能で平和な社会、世界を目指し活動しています。併せて、島の豊かな動植物を後世に繋げるために、環境保護活動を役場より業務委託を受け実施しています。
・出張アートワークショップ
・徳之島希少動植物保護活動
・SDGs関連映画上映会開催
❸ポストカードなどのグッズ販売やデザインのお仕事
・パッケージやコンテナ、看板のための絵の制作をしています(作品の2次利用&デザイン含む)
Q.活動・事業をはじめたきっかけ、この道に進もうと決められたきっかけ
藝術家として幼い頃から、言葉で自分の内にあるものを伝えることが苦手でした。芸大を目指していた姉の影響を受け、自身も絵を描くことを覚え、言葉ではなく絵を通して内なる自分の想いを伝えることが一番伝えやすいことを感じ、現在まで言葉にならない想いや感覚を絵で表現し続けています。絵は自分の分身といえます。
森と海の藝術楽校
2011年東日本大震災以降、環境共育(生きとし生けるすべての生き物、自然環境を愛し守る心を育むこと)の重要性を切に感じ、誰しもが自然を学び感じ、それをアートを通し表現する場を創出したかったことにより開校させていただきました。併せて表現することのみならず、島の豊かな動植物を後世に繋げるために、環境保護活動を役場より業務委託を受け実施しています。
Q.活動をする中でのおもしろいと感じること・やりがい・楽しみは何ですか
藝術家として自身の作品が、おこがましいが、巡り巡って少しでも誰かの生きる力(エネルギー)や、平和な社会を育むきっかけに繋がってほしいと想い描いている為、鑑賞者からそのような近し感想をいただけた時は、想いが繋がった作品が描けたかな、と感じ嬉しくなります。
森と海の藝術楽校
アートワークショップの参加者より、”楽しかった!“、“絵を描くことが好きになった”、“こどもがその後のびのび表現することができるようになった”など嬉しい感想を聞けた時はやりがいを感じます。環境教育や環境保護活動に限っては、すぐに結果が表れるものではないですが、時を経てやってよかったと感じる日が来ることを信じ希望をもって日々取り組んでいます。
Q.あなたのクリエーションや活動の原動力・元気の源は何ですか
原動力:世界の平和への願い。その想いが一番の原動力
元気の源:家族の愛、大地の産物によるおいしい食べ物、宇宙との繋がり
Q.今後、取り組んでみたいこと、広げていきたいことはありますか
藝術家として自分自身の表現の幅を広げながらも、作品を1枚でも多く描きたい。そして日本、世界に関わらず表現の場を広げていきたい。また日本、世界の先住民族の精神文化を学ぶ旅に出て、それをなんらかの形で残したいです。
森と海の藝術楽校
引き続き、直接多くの子どもたちと接する貴重な場を設け続けながら、環境共育×アートを一緒になって楽しみたい。環境保護活動は、新しいアプローチの仕方を試行錯誤しながら考え活動を続けていきたいです。
Q.徳之島をフィールドに活動されている理由があれば教えてください
海と山の両方があり、海の生き物含め個性豊かな動植物が息づき、なおかつ太古の時代を感じさせる景色が残っていて自然からのインスピレーションをたくさん受けて制作できる。そして人もとても個性豊かで魅力的な人が多いため、わたしにとっては居続けたくなる環境であるからです。
Q.この地域だから、この地域とともにやってみたいことはありますか
徳之島に息づくアニミズムの精神文化や伝統行事の大元をもっと学び、残していきたい。またそれを徳之島の親御さんたちと共有し、アートワークショップなど通して楽しみながら理解を深めていきたい。個人的には、徳之島で作品の巡回展や、森の中でアート作品を野外展示し発表したいです。
Q.九州の好きなところ、もしくは地域・業界の課題と思っているところ
◉九州の好きなところ(徳之島以外で)※残念ながらあまり行ったことがない
・屋久島。大好きで4度ほど訪れました。
◉地域や業界の課題
徳之島は、美術館もなければギャラリーもない。図書館も各町に小規模なものがあるだけで本の種類も少ないです。芸術文化を促進するための体制が整っておらず、想像力を掻き立てクリエイトな時間を皆で共通できる公の場がなさすぎる。周りは自然の芸術に囲まれている素晴らしい環境ではあるものの、人間が創り出した芸術作品を、きちんと鑑賞する場も発表する場もない。
Q.今後、地域・業界のためにどういう未来を描いていらっしゃいますか?
インターネットが普及したとはいえ、やはり島は情報すらも閉鎖的で、文化的な要素も極端に少ない。またグローバルな視点で物事を考えるきっかけとなり得る機会も同じように少なすぎると感じています。一方で、島内1周、車で2時間ほどの小さな島だからこそ、大規模な地域に比べ、人と自然が共生し理解と学びを深め、持続可能な発展、社会形成のためのより良い循環を張り巡らせることもできるとも感じます。
その可能性を信じて、引き続きアートを通して、また環境共育や環境保護活動を常にアンテナを張り志を高く継続していきたい。そして“誰もが関わりたい島”になれるようまずは自分が楽しみながら島生活を送り、発進をしていきたいです。
Q.徳之島の魅力を教えてください。
・南西諸島独特の動植物が見られること
・あらゆる生物のキラキラ溢れる命を日々感じながら生活できること
・個性豊かで人情あふれる島人たち
・南国のフルーツを季節ごとに楽しめること
・素晴らしい景色を独り占めできる贅沢な環境
・目に見えないけれど感じるご先祖様や大自然の神々
Q.徳之島のおすすめスポットを教えてください。
・黒畔
・ムシロ瀬
・西阿木名集落にある線刻画
・シンデ浜
Q.最後に徳之島への移住きっかけを教えてください。
森と海が近い自然に密接した環境で、絵の制作をしていきたいと考えていた時に徳之島天城町が地域おこし協力隊を募集していました。内容が“山海制度立ち上げ支援”というものでした。全国の子どもたち×自然を繋げられるお仕事をしながら自分自身も大自然の中に身を置き制作ができると考え応募したことがきっかけです。
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