◎1F リビング
「穀雨(こくう)」は、雨が降って百穀を潤す「雨生百穀(うりゅうひゃっこく)」より由来するといわれています。これは「春雨が百穀を生む」という意味があり、地上にある穀物に水分と栄養がため込まれ、昔から穀雨の時期になると種まきや田植えが行われる目安になっています。
春の恵みの雨は、季節の移ろいを春や花で表現されています。春に降る雨「春雨(はるさめ)」、菜の花の咲く頃の長雨「菜種梅雨(なたねつゆ」、花の開花を催す雨「催花雨(さいかう)」、春の長雨「春霖(しゅんりん)」といわれており、春の風情を感じさせてくれますね。
穀雨の時期の「八十八夜(はちじゅうはちや)」は、茶摘みの歌などで知られており、農作業に縁起の良い日ともされています。またこの頃に美しく咲くのが藤の花です。藤棚から垂れ下がる紫色の藤の花は、周囲に色づいた緑に囲まれて、花の色をより鮮やかに彩ってくれます。
初夏の兆しを感じながら、過ごしやすい季節にお出かけするのもいいですね。