写真：会場となる「セントメアリー教会 」

「教会でパイのコンテストをするの？」と、初めて聞いた時は日本人としてはびっくりしたのですが、“広くて涼しくて神の見守る神聖な場所で判断する”というのは、実はコンテストをするのには最高の場所なのではないでしょうか。会場には、地元と英国全土から、食に関する仕事をしている方々が審査員として集まります。 

写真：オリエンテーリングからスタート。審査基準の再確認と、注意事項などの共通認識を持ちます。 

今年は昨年に比べて簡略化されていたそうですが、厳選な審査が行われました。 

パイアワードの審査基準については2022年3月のコラム『英国で一番のパイを決める「British Pie Awards 2022」審査を開始!』をご覧下さい。 （記事はこちら＞＞＞）

ブリティッシュパイアワードは、パイメーカー、肉屋、パン屋、ショーに出展する人などの、英国で商業的に販売されているパイが参加基準です。

一般の人が応募することはできないので、プロの中で競われます。実際にお客様に高く評価されているご自慢のパイが集まるわけです。 

写真：ビジュアルも味も、個性のあるパイ 

パイは英国の庶民の味ですが、こうして見るともう芸術ですね。美しさ、味わい、具のバランスなどを様々な角度から審査されます。 

写真：美しいパイ 

1人で審査するのではなく、ペアを組んで意見交換をしながら公平に採点していきます。 個人の味覚はそれぞれ違うので、意見が分かれることもしばしば。お互い納得いくまで話し合って決定するので、時間がかかります。 

写真：採点表と採点されたパイ 

今年は、阪急英国フェアの現地コーディネーターの林さんが審査員として参加。英国人の方々の中に溶け込んで、とっても楽しそうでした。パイで繋がる素敵な交流ですね。 

写真：林さんを囲んで審査員の皆様 

作り手の愛を感じられるパイを審査員一同が愛を持って審査します。

今年も1000個近いパイがエントリーされました。それを23カテゴリーに分けて審査をして、各カテゴリーの1位を決めます。各カテゴリーの1位に選ばれるだけでもすごいことですが、その後、全カテゴリーの1位同士を審査して正真正銘のトップのパイ「シュープリームチャンピョン」が選ばれます。 シュープリームとは「最高位の、最大級の」を意味します。 

写真：準備されたトロフィー

どのパイも美味しい。その中で１つに絞るのはとても大変なこと。 そんな中で選ばれた2023年のシュープリームチャンピオンは、この開催地である「メルトン・モーブレー」でパイ作りを営んでいる「ブロックレビーズ・パイ（Brocklebyʼs Pies）」の「スモールモー&ブルー（牛肉とブルーチーズのパイ）」が受賞しました！ 

写真：「ブロックレビーズ・パイ（Brocklebyʼs Pies）」の「スモールモー&ブルー（牛肉とブルーチーズのパイ）」

（写真は英国で試食したパイのため、英国フェア2023での販売サイズと異なります。あらかじめご了承ください。） 

阪急の英国フェアに来ていただきたいことをお伝えすると、ご興味を持ってくださったので後日工房にお伺いしてきました。 

次回に続く…

後編では、「ブロックレビーズ・パイ（Brocklebyʼs Pies）」の工房を見学させていただいた時の様子や、パイを試食した感想などをお届けいたしますのでお楽しみに！

※「ブロックレビーズ・パイ（Brocklebyʼs Pies）」は「英国フェア2023」に出展いたします。

博多阪急：10月3日(火)～8日(日)　8階 催場 ※催し最終日は午後6時終了

阪急うめだ本店：10月11日(水)～23日(月)　9階 催場　※10月17日(火)と最終日は午後6時終了

カシア・シュミット、エリオットゆかり来日（都合により、不在の場合もございます。）