英国のティータイム

1890年、コッツウォルズに創業したベーカリー&ティールーム「ハフキンス」

自分時間を大切にする英国の日常。その中心にはいつも紅茶があります。

一杯の紅茶から生まれる豊かな時間を、毎月英国の紅茶ブランドをピックアップしてお届けする【英国のティータイム】。



今回は「ハフキンス(HUFFKINS)」についてお届けします。

お話をしてくださったのは、ハフキンスの社長であるジョシュア・テー(Joshua Taee)さんです。


Q:「ハフキンス」の成り立ちを教えてください。

ジョシュアさん:19世紀のコッツウォルズでは、伝統的な農業経済を維持されていましたが、とりわけ牧羊が地域の生計に大きく貢献していました。そのため、緊密なコミュニティが育まれ、住民は共同活動に参加したり地元の祭りを祝ったりして強い帰属意識を生み出すことになったのです。

19世紀後半になると、伝統的な職人技と農村生活を奨励するアーツ・アンド・クラフツ運動が盛んになり、コッツウォルズの建築や生活様式に大きな影響を与えました。

そのような状況下、1890年、コッツウォルズの町バーフォードでハフキンスが創業されました。創業者のティットコム氏は、コッツウォルズの小さな石造りのコテージでパンを焼き、薪のオーブンで焼いた商品をロバに曳かせた荷車で毎日配達してたのです。


写真:ハフキンス創業者ティットコム氏 1890年創業当時の店舗前にて


1999年、テー一家がハフキンスを買収し、その後数々の賞を受賞するベーカリー&カフェ・ティールームに育て上げました。リチャード、トプシー、ジョシュア、ジェイコブの一家は皆、コッツウォルズ地方に長年住んでおり、会社は長期的な利益を追求し、家族的な価値観で運営されています。


写真:ハフキンス・バーフォード本店前にて (左から)ジョシュア・テーさん、ジェイコブ・テーさん 


ジョシュアさん:十代の頃から、夏休みには両親が経営するバーフォードの蜂蜜色の石造りのベーカリー・ティールームで販売したり給仕をしたりと、ベーカリー業務に積極的に参加していました。とても楽しかったので、大学入学前のギャップイヤーを利用して、フルタイムでこの仕事に携わりました。数年後、私はセント・アンドリュース大学の国際関係学と近代史の修士課程を卒業し、弁護士の資格を取得しました。しかし、都会でキャリアを積んでいく中で、我が家の小さな村のパン屋で働いていたときほどの楽しさと充実感を見出すことはできなかったのです。弟のジェイコブも私と同じ気持ちであることを知り、私たちは都会を離れてハフキンスで未来を切り開く決断をしたのです。


写真:コッツウォルズのバイブリー村


Q:現在は「ハフキンス」のベーカリー&カフェ・ティールームはどこにあるのでしょう?

ジョシュアさん:1999年にテー・ファミリーがオーナーになって以来ハフキンスは事業を拡大し、コッツウォルズとロンドンに9つのベーカリーとティールームを展開するまでになりました。

コッツウォルズでは、バーフォード、チェットナム、モートン・イン・マーシュ、ストウ・オン・ザ・ウォールド、ストラトフォード・アポン・エイボン、ウィットニーの6か所に路上店があり、高級百貨店ジョン・ルイスのチェットナム・ハイストリート、キングストン・アポン・テームズ、オックスフォード・ストリートの3店舗内にティールームがあります。


写真:ストウ・オン・ザ・ウォールド店

写真:コッツウォルズのラベンダー畑


Q:「ハフキンス」のおすすめ商品、こだわりは何ですか?

ジョシュアさん:何と言ってもハフキンス独自のスコーンです!ハフキンスのスコーンが他と違うのは、伝統的な家庭のレシピに基づき、こだわりの食材を使って丁寧に手作りされていることです。どのスコーンも、外はサクサク、中はふんわりという絶妙なバランスを実現しています。『ハフキンスで比類のない味と品質を提供する』というお客様へのコミットメントを果たすための不断の努力の結晶がこのようなベーキング・アートを生んだとも言えるかもしれません。

メニュー開発にあたっては私自身が監督し、すべての新商品は発売前に家族で試食し、その承認を得るようにしています。私たちがお客様のお皿に載せる食べ物ほど重要なものはないのですから。

このようにして100年以上にわたって作り続けてきた私たちの手作りスコーンは、数々の賞を受賞しています。


写真:ハフキンスで提供されているコッツウォルズ・クリームティー(たっぷりのクロテッドクリームとジャムが塗られたスコーンと紅茶)


ジョシュアさん:2021年の春に、最高級の設備を備えた最新鋭のベーカリーを建設しました。しかし、最も重要な道具は私たちの手です。完全に訓練されたクラフトベーカリーが、昔ながらの家族のレシピを使い、少量ずつ手作りで焼いています。

ベーカリー・チームの2人のメンバー、ジョージとケイトを紹介しましょう。

ジョージは、当店のベーカリーがバーフォードのティールームの奥にあった頃から働いていますし、ケイトももうすぐ9年になります。


写真:スコーンを作るジョージさん


ジョージさん:僕はベーカリーの学校を出て以来、30年間ベーカリーで働いているんだ。担当は焼き菓子(スコーン、パンなど)で、僕自身がベーカリー製品の中で一番好きなのはスコーン。ハフキンスでは、スコーン作りのエキスパートと言われています。

ケイトさん:以前はオフィスワーカーでしたが、一日中コンピューターの前に座っているのは楽しくありませんでした。私はホームベーカリーが好きだったので、ハフキンスでパン職人として働いていた叔父に紹介してもらい、ハフキンスでベーカーとして働き始めました。担当は製菓(ガトー、ブラウニー、エクレア)と新製品開発です。私のお気に入りのベーカリー製品はエクレアです。


写真:ラズベリー&ホワイトチョコレートエクレアを作るケイトさん


Q:近年、日本では「ヌン活」という言葉が流行るなど、アフタヌーンティーがブームですが、アフタヌーンティーにまつわるエピソードやおすすめの楽しみ方はありますか?

ジョシュアさん:ハフキンスのティールームでは、いつも温かく知識豊富なおもてなしをお楽しみいただけます。英国にお越しの際は、ぜひハフキンスのティールームにもお立ち寄りいただき、ロイド・ルーム・チェアに腰掛けて、象徴的なインテリア・デザインに浸りながら、朝食、ランチ、アフタヌーン・ティーなどコッツウォルズならではのメニューをお楽しみください。

特にコッツウォルズの伝統的なクリームティーを堪能していただきたいですね。ハフキンズが厳選した高級ブレンド茶の中から、お客さまが茶葉を選びます。居心地の良い空間で、焼きたての温かいスコーンにクロテッドクリームとストロベリージャムをたっぷり添えてお召し上がりください。この英国独特の伝統に温かく包まれたきめ細やかでフレンドリーな体験は、すべてのお客様にとって、大切なひとときとなることをお約束します。


写真:オーブンから出したばかりの焼き立てスコーン


【#英国ライフ オンラインストアのおすすめ】

#英国ライフ オンラインストアでは、2024年4月1日より「ハフキンス」の冷凍スコーンや冷凍ケーキ、紅茶などを販売いたします。

スコーンやケーキは英国コッツウォルズのティールームで提供されている、ハフキンスの伝統的なレシピで焼き上げています。

紅茶は英国コッツウォルズのティールームで提供されている看板人気のブレンド。

ご自宅でのティータイムに「ハフキンス」の味をお楽しみください。


写真:左から

冷凍スコーン 6個セット ¥2,850(税込)

ピラミッドティーバッグ ハウスブレンド ¥2,970(税込)

冷凍ケーキ ヴィクトリアスポンジケーキ ¥1,620(税込)




詳しくは #英国ライフ オンラインストアをご覧ください>>>

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