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おうち時間が増えた今、アートやインテリア、テーブルウェアや食を通して自分時間を心地良く過ごす人が増えています。
そんな中で今あらためて注目したいのが、“アール・ド・ヴィーヴル(Art de Vivre)”という美学。“アール・ド・ヴィーヴル”とは、フランスで生まれた美意識や美しいライフスタイルの在り方を表した言葉。“暮らしの芸術”、“生き方の技法”というような意味合いでしょうか…。
そんな“アール・ド・ヴィーヴル”を体現するような憧れのライフスタイルを送っているのは、ティーライフスタイリストの田中純幸(たなかすみこ)さん。紅茶から広がる心豊かな暮らしを楽しむ田中さんにお話を伺いました。
◆英国紅茶との出会い
――田中さんが紅茶に興味を持たれたきっかけをお聞かせください。
もともと器がすごく好きで、結婚した時に自分が作った器でお料理を盛りつけたいと思い陶芸教室に行きました。結婚式の引出物もティーカップを選ぶほど好きで、どんどんティーカップにのめり込み、今度は集めるようになって。コーヒー党だったのですが、友人が「せっかくこんなに器があるなら、おいしく紅茶を淹れたら楽しそう」と言うので、一緒に紅茶教室に習いに行きました。
教室で紅茶を飲むと「今まで飲んでいた紅茶は何だったの」というほどおいしくて。私はお花を育てるのも好きで、テーブルにはお花を飾るし、好きな器を置きますし。手作りのお菓子を作るのも好きで、紅茶の世界は私の好きなものが全部入っていたんです。 そうこうしているうちに習いに行っていた教室が撤退し、主人に時間の余裕ができた時に「しばらく家でこどもの世話は僕がみるから、有馬温泉くらい骨休みに行ってきたら」と言ってくれて。当時紅茶に入れ込んでいた私は行先を有馬温泉から思い切って英国に変えました(笑)。紅茶の本場に行くしかないと。
生活の中での紅茶の楽しみ方を知りたかったので、英国コッツウォルズのカントリーサイドにホームステイして紅茶を学びました。帰国してから「紅茶ってそんなに素敵なのならぜひ教えて欲しい」と周囲から背中を押してもらい、教室をスタートしました。当初は体験教室でしたが「次はないの?もっと教えて!」と言われ「S*STYLE TEA」を立ち上げて。早21年経ちました。
◆英国のお茶時間に見る“アール・ド・ヴィーヴル”
――英国での紅茶ライフはいかがでしたか。
私にとって英国=紅茶なんです。何が一番違ったかというと、時間の流れ方です。日本では子育てに追われる生活でしたが、コッツウォルズでは「夕食の支度なんて気にせず、可愛いリスや小鳥がやって来るお庭で、この良い時間をお茶を飲みながら過ごしましょう」という感じでした。
紅茶が1杯あるだけで、ほっこりして、時間はゆっくり流れます。その良いイメージのまま日本に帰りました。このサロンはその時の英国の良かったイメージを反映しています。堅苦しくなく、居心地がよく、照明を落とした落ち着いた感じにして。教室では、英国の豊かな暮らしをお茶を通してお伝えしています。
◆器と紅茶のマリアージュ
――テーブルウェアは特にこだわっていらっしゃいそうですね。
お料理もそうであるように、お茶も器次第でおいしさが変わってくるので、器には凝ってしまいます。良い器はなめらかな口当たりの良さとか、程よい厚みとか、すべてにおいて細やかにおいしくいただくために計算されて作られているんですよね。
ハプスブルク家御用達として名を馳せた「ロブマイヤー」のグラスは鉛を含まないカリ・クリスタルという特殊なガラスで作られているので、軽く薄造りなのに驚くほど丈夫です。この美しいタンブラーにはアイスティーを淹れて楽しみたいですね。使うととても良くて、器を選ぶ目線も変わってきます。
◆紅茶がいざなう世界の旅
「ジャン・ルイ・コケ」は職人が一つひとつ丁寧に手作業で作っている磁器ですが、<スワン>のティーカップなら熱いロイヤルミルクティーをたっぷり飲みたいですね。清楚な白に野の草花のレリーフが刻まれていて、優雅な白鳥を思わせるデザインに気分も上がります。口当たりもなめらかで、お茶をいただくと心からほっとします。
テーブルウェアを作っている国はフランスだったり、オーストリアだったり、英国だったりさまざま。いろいろあるので、紅茶を飲むだけで、世界を感じられて、旅をした気分になります。紅茶がいつも私を世界中に連れて行ってくれるんです。
◆紅茶の時間がもたらす深いやすらぎ
――田中さんの紅茶の楽しみ方をお聞かせください。
大きいティーポットにたっぷりお茶を入れて時間を気にせずゆっくり楽しみます。忙しい時こそゆっくりと茶葉をポットに入れていただきます。キッチンタイマーではなく、砂時計を見ながらじっくり茶葉が開くのを待って…。
砂時計をひっくり返した時に、日常から非日常へと時間の流れが変わるように思えて。サロンもあえて暗めの照明ですが、キャンドルの揺らぐ炎を見ている時と似ていますね。ストレスが和らいで、脳も心も芯から休まります。それが紅茶の時間なんです。
「ロブマイヤー」「ジャン・ルイ・コケ」を使った田中純幸さんのテーブルコーディネートが3月15日(水)から1週間、6階 コトコトステージ61に登場。田中さんの“アール・ド・ヴィーヴル”に触れてみてはいかがでしょうか。
■Create your own Happiness!
◎3月15日(水)~21日(火・祝)
◎6階 コトコトステージ61 アート、インテリア、テーブルウェア、食を通して豊かで心地よい暮らし“アール・ド・ヴィーヴル”をご提案。イベントでは、ピクニックをテーマにしたハンドメイドのぬいぐるみ「S.BUGI」や「アントワネット ポワソン」のインテリアやアート、「ストックルーム」のドライフラワーを使ったシャンデリア、「ロブマイヤー」「ジャン・ルイ・コケ」のテーブルウェアなどがお目見え。ニューヨーク発ブルックリンの紅茶「べロック」や紅茶と相性の良いスイーツなども出品します。
売場ニュース Create your own Happiness!「S.BUGI」
売場ニュース Create your own Happiness!「STOCKROOM」
◎6階 コトコトステージ61
美味しい紅茶の淹れ方、飲み方、アイスティーの楽しみ方を田中純幸がレッスン。
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