◎1F
売場ニュース
連日天気予報で伝えられる危険な暑さの言葉通り、今まで経験のない日中の息苦しい蒸し暑さは流石に身体に堪えます。
少し前までは沖縄や九州で、また世界ではインドや東南アジア等暑い国で古くから食べられてきたゴーヤー。
南国の暑さの中でも栽培でき収穫できる大切な野菜のひとつでしたが、栄養価の高さが注目され定着した夏野菜となっています。
特徴はさわやかな苦味ですが、それが理由で苦手な方も多いのではないでしょうか。
でも苦味成分こそが暑さや紫外線にも負けない身体づくり、夏バテオ予防にオススメなのです。
ゴーヤーの苦味はモモルデシンという成分で胃腸を刺激して胃液の分泌を促し、食欲を増進させてくれる働きが期待されています。
また強い抗酸化作用も期待大。
さらに含まれる豊富なビタミンCはキウイフルーツ以上。
加熱に強いという特徴があるので、幅広い調理法で楽しめます。
ゴーヤー等ウリ科に多く含まれるカリウムは体内の熱をとってくれる働きや、体内の水分バランスを上手くとってくれますから、汗をたくさんかいた日など意識して取り入れたいものです。
7㎜厚さに切ります。種だけ取り除き、ワタ付きのまま多目の油で片面ずつ焼きます。
ワタが透明になったら返し両面焼き色をつけます。
火を止めフライパンの熱を少し落ち着かせてから醤油を回しかけ、再加熱し、全体に醤油が絡んだら完成です♪
ワタが吸った油が程よいトロミとなりジューシーで苦味引き立つゴーヤーを楽しめますが、さらに以下お好みでお試しください。
酸味を加えると苦味がマイルドに!
☑レモンをしぼる
うま味や香ばしさが加わると苦さだけでなく味に広がりが出ます!
☑鰹節をふる
☑ごまをまぶす
油でコーティングし苦味をマイルドに!
☑油多目で調理
☑油の風味を生かす(例)ごま油使用
異国の香りが食べたくなった日にオススメの
スリランカ風ゴーヤーの煮物
種もワタも頂く炒め煮です。
3㎜程の薄切りにしたゴーヤーに塩を振ってしばらく置き軽く水分をしぼります。
多目の油で揚げ焼きのように焼き、種が香ばしくなってきたら、トウガラシ(またはカレー粉)、薄切りにした玉ねぎを加え炒めます。
玉ねぎに油がまわったら、ざく切りにしたトマト、ココナッツファイン1/2カップ、ココナッツミルク大さじ1、かつおぶしを加え炒め、塩で味を調え完成。
ご飯と合わせて!
種がまるでナッツのようです。気にならずに頂けますよ。
トマトの酸味は苦味を和らげココナッツの香りと甘さ、脂質が全体をまろやかにしてくれます。
さて、調理の際取り除くことが多いワタや種。
実は苦さを和らげるのではなく食味の良さを活かすためワタ、種を取っています。
食べ比べるとワタよりも果肉部にさわやかな苦さがあると分かります。
ワタや種には果肉より豊富なビタミンCが含まれます。
上手に生かせば美味しく頂けますしワタを取り除く行程も省けます。
苦味を和らげるために水にさらしたり、下茹でをしたり・・の行程もスキップし敢えてさわやかな苦味を楽しむレシピとしてご紹介させて頂きました。
今までにない暑さで沖縄県よりも気温が高い毎日です。
もしかして、この暑さの中で頂くゴーヤーのさわやかな苦さは、クセになる苦さへと変化があるかもしれませんよ♪
続く酷暑…、皆さま何卒ご自愛くださいませ。
<プロフィール>
伊藤 由香 (いとう ゆか)
野菜ソムリエプロ百貨店・野菜ソムリエ協会講師、レシピ提案等で活躍中。長年西洋料理を学んだ後、野菜ソムリエに。旬の野菜を使った食のセミナーはもちろん、自身の子育て経験を生かしたレシピ提案など、親子でできる野菜・果物の特徴を活かしたメニューを得意とする。