売場ニュース
春を呼ぶ野菜「八尾若ごぼう」の基本の下処理
大阪府八尾市で春を呼ぶ野菜として親しまれている「八尾若ごぼう」。鮮やかな緑色と特有の香り、そしてほろ苦さを楽しめる季節野菜です。
1月下旬~2月下旬にかけてハウスのもの、続いてトンネル栽培のものが収穫され出回ります。3月中旬~4月には露地栽培のものが並び本格的な旬を迎えます。
一度刈り取った後、2度目の生えてくる新芽の柔らかく香り豊かな若ごぼうを収穫します。
以前、八尾市の産地を訪れた際、柔らかい土づくりから栽培の様子、収穫までの様子を見学させて頂きました。
収穫した若ごぼうを手際良く組み合わせ束ねる「矢束(やたば)」の形(店頭に並ぶ姿)は江戸時代から続く形だとお聞きし、その歴史の深さを感じたものです。
別名「葉ごぼう」とも呼ばれ、根、軸(茎)、葉の全てを食べられるのが特徴です。
基本の下処理
①部位ごとに分ける
若ごぼうは以下の3つの部位に分けて下処理をします。
葉、茎(軸)、根に分けます。
②根の下処理
たわしなどを使い土やひげ根を落とします。ごぼうと同じように利用できます。
根と茎との間は硬いので切り落とすことが多いです。
③軸(茎)の下処理
使い易い長さに切り15分ほど水にさらしてアク抜きをします。
また、さっと茹でて冷水にさらし水気を切って保存しておくと、煮物、和え物、パスタなどの調理に便利です。
鮮度が良いものは食べやすい大きさに切ってそのままかき揚げやきんぴら炒め物等の調理も可能です。
④葉の下処理
全体の中で一番アクと苦みが強い部分です。
1~2分熱湯で茹で、30分程冷水にさらします。
水気をしぼってから調理すると使い易やくなります。
若ごぼうの根をささがきにし、細かく切った油揚げと、出汁、酒、しょうゆを加え炊きます。
軸は小口ぎりにしてさっと塩茹でします。
炊きあがったご飯に茹でた軸を加えて蒸らすと香りと食感を楽しめる「八尾若ごぼうの炊き込みご飯」の完成です。
下処理した葉を細かく刻み、油を熱した鍋で軽く炒めます。一度取り出し、
味噌(100g)、砂糖(40g)、みりん(10g)を加えて練ります。
シャリっとした食感や、例えるならばフキにも似た軸の風味は春ならではの味わいです。下処理を参考に是非旬の味を楽しんで下さい。
<プロフィール>
伊藤 由香 (いとう ゆか)
野菜ソムリエプロ
百貨店・野菜ソムリエ協会講師、レシピ提案等で活躍中。
長年西洋料理を学んだ後、野菜ソムリエに。旬の野菜を使った食のセミナーはもちろん、自身の子育て経験を生かしたレシピ提案など、親子でできる野菜・果物の特徴を活かしたメニューを得意とする。
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