350種類のスノードロップが植えられている"コールズボーン・パーク"をウォーキング

英国の一年を、時候に沿ってお届けする【英国365日】。

前回に続き「スノードロップ・ウォーキング」について。

英国バッキンガムシャー州在住の英国政府公認ブルーバッチ観光ガイド木島・タイヴァース・由美子さんは、毎年のこの時期の習慣にされているそうです。


それでは、木島さんの#英国ライフ・コラムをお楽しみください!

コールズボーン・パーク(Colesbourne Park)をスノードロップ・ウォーキング

次に訪れたのはコッツウォルズにあるコールズボーン・パーク(Colesbourne Park)です。
ここは私が最も気に入っているスノードロップガーデンの一つで、何度も訪れています。
10エーカー(40,470㎡、※東京ドームが約11.5エーカーとの事らしいので、かなりの広さですね。)
のプライベート・ガーデンに350種類のスノードロップが植えられている、国内でも有名なスノードロップ・ガーデンです。
普段は一般公開されておらず、スノードロップの時期のみオープンします。

入場料その他は毎年チャリティへ。仮説の切符売り場に貼られたお知らせ。

まずは入場券を買って中に入ります。
小さな仮設の切符売り場にはこんな張り紙が。
2020年は(2021年はパンデミックで閉園)7,000ポンド以上(百万円)がさまざまなチャリティ組織に寄付しました、との旨が表記されています。

種類によっては早めに咲く、コールズボーン・パークのスノードロップ

同じスノードロップでも種類によって咲く時期が違いますが、ここでは少し早い時期に行っても満開に近い状態のスノードロップを見ることができます。
現在のオーナーの祖父であるヘンリー・ジョン・エルウェスは、19世紀後半に世界中を旅して色々な植物を発見しています。
そのひとつが1874年にトルコで発見された大きなスノードロップで、発見者の名前を取り"ガランサス・エルウェシー"と名付けられました。
現在のオーナーは、その孫にあたる同名のヘンリー・エルウェス卿で、コールズボーン・パークの敷地内でよく見かけます。
奥様のレディ・エルウェスも、エプロンをして、この時のために集められたスノードロップチームと一緒に忙しそうです。誰もオーナーであることには気づきません。


私がここを訪れる時にスノードロップを堪能したあとで必ず立ち寄るのが、このイベントのためだけにオープンするティーショップです。

写真左:収益金はThe Family Havenのチャリティ組織への寄付金に
写真右上:どのケーキにします?と言われて迷ってしまうほどたくさんのケーキ。全てがホームメード。
写真右下:レモン・ドリズルケーキとミルクティーでティータイム♪ 

ここは毎週違うチャリティ団体が運営していて、収益金は全てそのチャリティに渡されます。
私が行った日は、何らかの形で援助を必要とする家族(家庭内暴力、貧困など)のためのチャリティ団体"The Family Haven"がお茶とケーキを振舞っていました。


Q:たくさんの種類のお菓子が並んでいますね!木島さんは何を食べたんですか?

木島さん:私はレモン・ドリズルケーキとミルクティーのセットにしました^^

好きなケーキを選べて、値段は紅茶付きで3ポンド。どれもホームメードで美味しそう!

スノードロップ、紅茶とお菓子、そしてチャリティイベント。
これぞ英国ならでは、の楽しみ。
気持ちもお腹もすっかりリフレッシュして、薄暗くなってきた空の下を家路へと向かいました。
春の訪れを告げてくれたスノードロップに感謝しながら・・・

<木島・タイヴァース・由美子>

バッキンガム州で夫、愛犬の3人暮らし。
その他、雑誌や新聞に寄稿。著書に『小さな村を訪れる歓び』
『イギリス人は甘いのがお好き』がある。


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