写真上:衛兵の交替 これまで宮殿を警備していた近衛連隊が音楽を奏でながら兵舎に戻るところ ©Association Press・Alberto Pezzali
写真左下:バッキンガム宮殿とその手前に立つヴィクトリア女王の記念碑 Royal Collection Trust © Her Majesty Queen Elizabeth Ⅱ2022
写真右下:バッキンガム・ハウス 1710年
現在バッキンガム宮殿は夏期のみ一般に公開されていますが、公開のきっかけとなったのは1992年に起こったウィンザー城の火災でした。この火災では115の部屋が消失しました。
そこでバッキンガム宮殿を一般に公開し、その入場料を修復資金に充てることが決まりました。
バッキンガム宮殿では450人が働いています。そこには19の公式の部屋、52の王族・来客用の寝室、88のスタッフの寝室、92の事務室、78のバスルームなど全部で775の部屋があります。
その他、宮殿西側にはおよそ日比谷公園と同じ広さの庭があります。
それでは一般に公開されている公式諸間19部屋のうち、いくつかをご案内しましょう。
まず南棟の「大使の入り口」から入館します。
中庭に面したところにはプラチナ・ジュビリーのお祝いの一環として開催されたビッグランチ(英国ライフ6月の読みもの参照)で、チャールズ皇太子が出席したオーバルクリケット場に飾られたものが見られます。
それは6mのテーブルに並べられた1,000個の英国伝統ピクニック・フードです。
これらは全てテキスタイル・アーティストであるルーシー・スパロウさんの作品で、フェルトでできています。
スコッチ・エッグ、ソーセージ・ロール、ポーク・パイ、ヴィクトリア・スポンジケーキ、パーティ・リング、プラチナ・プディングなど、まるで絵のように美しく並んでいます。