素晴らしき英国の味 「ポールズ・プロパー・ブリティッシュ・パイズ」

2022年3月に英国メルトン・モーブレーにて開かれた英国パイ協会主催のパイの祭典『British Pie Awards 2022』(※以下、パイアワード)。

英国在住の英国料理研究家・エリオットゆかりさんが審査員で参加されたパイアワード。その様子を以前に#英国ライフのブログでお届けさせていただきましたが、今回、そのパイアワードで2022年度のチャンピオンとなったPaul Capenerr(ポール・カペナー)さんが「英国フェア2022」のために来日します。

今回は、エリオットゆかりさんにパイアワードについてや、英国フェア2022で販売する予定のポールさんのパイについてお話しいただきます。

写真:英国フェア2022のHPサイトの写真  左:英国料理研究家 エリオットゆかり、右:Paul Capenerr(ポール・カペナー)

私は今年、英国パイ協会主催のパイアワードの審査員として任命されました。 美味しいというのは大前提ですが、見た目、形、香り、味、いろいろな観点から採点され、最高級のパイが選ばれます。実際に、たくさんのパイの審査をさせていただき、私自身もとても学びになりました。そのおかげで自分がパイを作る時にどこに気をつけたらよいのかということを考えるようになり、さらに進化したパイが作れるようになりました。 

パイアワードの審査基準については2022年3月のコラム『英国で一番のパイを決める「British Pie Awards 2022」審査を開始!』をご覧下さい。 (記事はこちら>>>)

写真:英国パイ協会のパイアワードに応募されてきたパイ 

夏のある日、ポールさんのところに伺いました。 彼はバッキンガムシャー州にある、美しい庭園で有名なナショナル・トラストが運営する「Stowe(ストウ)」という施設内のレストランのヘッドシェフです。

そして英国各地のパブやレストランから熱望され、パイを卸すパイ職人というのがもう一つのお仕事です。 そんな多忙なポールさんが「英国フェア2022」のために来日してくださるなんて、本当に嬉しいです。

写真:「Stowe(ストウ)」

この長い道を通り抜けて駐車場に車を停め、さらに少し歩いてポールさんの待つレストランへ辿り着きます。 映画のセットで使われそうなエレガントなお庭や建物。 ドラマの主人公気分で歩いてみてください。とっても気分がアップします。 

写真:ポールさんが働くレストラン

ナショナル・トラストの敷地内にあり、カジュアルで明るい雰囲気です。 

カフェとして使う人、ランチを楽しむ人、午後のティータイムを楽しむ人。 型にはまらない自由なレストランだからこそ、居心地が良いのかもしれません。 

英国の人々は気候が良いと自然に触れる機会を楽しみます。ここは老若男女が集う自然の中のオアシスです。 

写真:トロフィーとロゼットを持つポールさん

今まで受賞したトロフィーやロゼットの数はとても多く、全てを持つことができなかったので、一番最新のものを見せていただきました。

パイ業界で大活躍なのに、謙虚でフレンドリーで温かいお人柄のポールさん。だからこそ、みなさんを魅了するパイを作られるのだろうなと思いました。 

「パイについてわからないことがあったらいつでも連絡してね」とおっしゃってくださり、今では私の師匠です。

日本へいらっしゃるのは初めてだそうで、「どんなところ?」と興味津々のご様子。 日本の魅力をたくさんお伝えさせていただきました。 

写真:手作りのパイ生地「ショートクラストペイストリー」(英国で一般的なパイ生地)で包まれたパイ 

ポールさんは毎年開催される英国パイ協会主催のパイアワードで素晴らしい評価を得ています。英国パイ協会の理事のマシューさんも一押ししています。そんなポールさんのパイがいよいよ英国フェア2022に登場します。 

それでは、英国フェア2022で販売する予定のパイをご紹介いたします。

写真:英国で定番。一番人気の「ステーキ&エールパイ」 (写真は英国で試食したパイのため、英国フェア2022での販売サイズと異なります。あらかじめご了承ください。) 

牛肉をじっくり煮込んで作るので、お肉の旨味がソースにもにじみ出て風味豊か。お肉の柔らかさも魅力のパイです。

じっくり煮込んだビーフとエールビールの風味が口の中に広がり、飽きのこない美味しい英国の味。パブやレストランでも提供される王道のパイです。ビールやリンゴのお酒「サイダー」と一緒に食べると英国のパブ気分を楽しんでいただけます。 

写真:クリーミーでまろやかな味わいの「チキン・ハム&リークパイ」 (写真は英国で試食したパイのため、英国フェア2022での販売サイズと異なります。あらかじめご了承ください。) 

チキンとリーク(西洋ネギ)の組み合わせのパイが英国では定番ですが、そこにハムを加えることで、より深い味わいを楽しめます。ほろっとした食感のパイ生地と、クリーミーでホッとする味わいのフィリングが絶妙な組み合わせです。

「ステーキ&エールパイ」とは全く違った味わいでパイの奥深さを感じられることでしょう。お子様もきっと喜んで召し上がっていただける優しいお味です。

写真:シーフード好きにはたまらない「フィッシュパイ」(写真は英国で試食したパイのため、英国フェア2022での販売サイズと異なります。あらかじめご了承ください。)  

英国でパイと呼ばれるお料理は大きく分けて3種類。 

①サクサクした何層にも重なったお馴染みの「パフペイストリー」生地を使用したもの。

②材料を手で混ぜ合わせるだけでできる、家庭でも手作りしやすい「ショートクラストペイストリー」生地を使用したもの。

③パイ生地ではなくマッシュポテトをのせるお料理もパイと呼びます。

英国で定番のフィッシュパイはマッシュポテトをのせてオーブンで焼くパイですが、今回は英国フェア2022のために、フィッシュパイを「ショートクラストペイストリー」で作るスペシャルエディションでご提供します。キリッと冷えたドリンクにもぴったりです。 

英国伝統のパイの祭典『British Pie Awards 2022』のチャンピオン、ポールさんの自信作です。ぜひご賞味ください。

「ポールズ・プロパー・ブリティッシュ・パイズ」

●10.12(水)〜17(月)の販売 ●9階催場


<エリオットゆかり プロフィール紹介>

2000年に渡英しケータリングビジネスを立ち上げる。

駐日英国大使館 「Food is GREAT: A Taste of Britain 」にて現地の食についてコラムやレシピを寄稿。

2021年ダルメイン世界マーマレードアワード柑橘系部門ブロンズ賞受賞。

2022年British Pie Awards 審査員。

著書に「本当は美味しいイギリス料理」(主婦の友社)、「絶品パイ料理」(グラッフィク社)の監修など。

「イギリス流・上質な暮らしと食卓」をテーマに企業とのコラボレーションや、ブログ・SNSにてイギリスの食やライフスタイルを発信中!


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