英国人の冬のウォーキング

英国の1年を、時候に沿ってお届けする【英国365日】。

1月は、「英国人の冬のウォーキング」について。


英国バッキンガムシャー州在住で英国政府公認ブルーバッチ観光ガイドの木島・タイヴァース・由美子さんにお話いただきます。

それでは、木島さんの#英国ライフ・コラムをお楽しみください!



クリスマスシーズンにご馳走を食べ過ぎて、そろそろお腹回りが気になり出す1月は、一年の抱負を考える月です。

早速ジムの会員になって「今年こそはジム通いを続けよう!」と誓いを立てる人、ジョギングをするためのランニングウェア一式を揃える人…


また、英国ではクリスマスからお正月にかけて、凍りつくように冷たい海や湖に飛び込むという、ちょっと変わったことをする人がいます。

いくら「変わり者の英国人」と言えども、何もこの寒さの中、冷たい水の中に飛び込まなくても…と思ってしまいます。

なぜそのような変わったことをするのか?それはチャレンジが好きだからという国民性以外に、社会のために何かしたい!というチャリティ精神が理由のこともあります。


昔、知人から「子どもの病院のためのチャリティ・スイミングに挑戦するから、寄付をお願いします!」と言われました。「寒いのにご苦労さま。」と、いつもより少し多めに寄付をしたことを思い出します。

何か思い切ったことをして寄付を募るのは、英国ではよくあることです。


写真:摂氏4度の凍りつくような水の中、元旦の水泳を楽しむ人たち。

Courtesy of Reach PLC


いくら泳ぐのが好きな人でも、凍りそうに冷たい水の中に入ることは、想像しただけでも「私には絶対無理!」と思う人が多いはず。

でも、「暖かい恰好をして一緒にウォーキングに行きましょう!」というお誘いがあれば、軽く「ハイ!」と返事をしてウォーキングブーツに履き替え、準備にかかります。


先日私は、「ランブラーズ」(※)という協会が主催するウォーキングに参加して来ました。(※英国で10万人の会員を持つ、ウォーキング団体)

ランブラーという言葉は「ぶらぶら歩く」という意味です。

全国59か所の地域で485の地元グループが頻繁にウォーキングを企画しています。

初回のウォーキング参加は無料ですので、日本からの旅行者で、英国内でのウォーキングを経験したい方には絶好のチャンスです。

ウォーキングが好きで、英国に長く滞在する方は、ぜひ会員になって英国の自然を満喫してみてはいかがでしょう。



今回私が参加したのは、ロンドンのすぐ北、ハートフォードシャー州にあるシェンリー(Shenley)からリッジ(Ridge)までのサーキュラー・ウォーク(環状のルートで、出発点と到着点が同じ)。10km弱、約3時間のウォーキングです。

珍しく連日降った雪が積もった時でしたので、最初は「雪の中を10kmも?」とちょっと心配しましたが、真っ白い雪の上を‘キュッ、キュッ’と足音を立てて歩くのが心地よく、3時間はあっと言う間でした。

全行程平坦な道でしたので息を切らすこともなく、新鮮な空気の中で一緒に歩く人たちとの会話もはずみます。


まずはシェンリーパーク公園の駐車場に集合、リーダーのケヴィンさんを先頭にウォーキング開始です。

ケヴィンさんは、この地域に関しては地図よりも詳しい(?)と思うほどの方でした。それでも雪で通れなくなったところや、倒れている木があったりしては大変なので、今回も前日にウォーキングルートの下見をされた、とのこと。


写真:リーダーのケヴィンさん

写真:住宅街を通り、林の中に入ります。


全ての面で参加者の安全を確認するために、最後の人と一緒に歩くもう1人のリーダーがいますので、途中で置いていかれる心配もありません。


写真:最後の人と一緒に歩くジョンさん、そのバッグの中には救急箱が入っている。

写真:途中で犬と遊んでいる人、ウォーキングをしている人たちに多く出会いました。


次回に続く…




次回は、実際にウォーキングに参加した際の模様と、ウォーキングの楽しみ方についてお届けします。どうぞお楽しみに!



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