◎1F
蝉の大合唱が早朝より響きます。
青い空に夏雲が空高く広がります。
うだるような暑さが押し寄せてきますが、
お元気に夏休みをお過ごしでしょうか。
この暑さに野菜もしんなりしている中、
地面にはうようにスクスク伸びている夏が旬の緑黄色野菜、空心菜。
茎が空洞になっていることから名付けられました。
空洞の茎はシャキシャキとしてますが、
葉は優しいぬめりをほんのり感じる夏に嬉しい元気野菜です。
βカロテンはもちろんのこと、鉄分も多く含まれます。鉄分はビタミンCやたんぱく質と一緒に取るとより効果的に摂取できると言われていますが、空心菜はバランス良くビタミンCも含まれていますので、加熱する際はサッと短時間で調理することが食感も栄養も色も逃さずオススメ。干しエビやニンニクの香りをきかせ、醤油、ナンプラー、また柚子胡椒等で味付けをした青菜炒め(空心菜の炒めもの)は、我が家では夏に何度も登場する一品。さっと茹でてごま油、塩で味付けをした空心菜のナムルもシャキシャキ食感が残ります。
もちろんクセが無いので小松菜と同じようにお浸しにしても◎。
葉のぬめりと茎のシャキシャキ感の両方を味わえるシンプルで手軽な食べ方です。
過去に空心菜のサラダをご紹介したことがあります。
茎を細く割き冷水にさらすと、あら不思議。
クルクルとカール状になったその茎のシャキシャキとした食感が新鮮で、いくらでも頂けるのです。
実は、クセが無ないのでサラダとしても食べやすい野菜。
茎を割くのではなく、ネギのように小口切りにして薬味のようにそうめんや、冷ややっこにのせても新食感を楽しめますよ。
さて、夏休みなので子どもと一緒に作る一品を。
生春巻きで空心菜を召し上がってみませんか。
使うのは空洞の茎から摘んだ葉の柔らかい部分です。
用意する野菜はご自宅にあるものでOK。
今回は空心菜の葉、きゅうり、にんじん、玉ねぎ、新ショウガ、バジル。
それと、焼肉のたれで味付けした牛肉を用意しました。
ぬるま湯で戻したライスペーパーに、各々野菜を好きなようにのせて、最後に空心菜を巻き込みます。
盛り付けた時の空心菜の葉の動きは涼やかです。
具を入れすぎて皮が破れても、ご愛敬♪
いつの間にか野菜を口いっぱいに頬張っているかも!!
夏野菜と共に賑やかな夏の食卓も楽しんでみては。
<プロフィール>
伊藤 由香 (いとう ゆか)
野菜ソムリエプロ百貨店・野菜ソムリエ協会講師、レシピ提案等で活躍中。
長年西洋料理を学んだ後、野菜ソムリエに。
旬の野菜を使った食のセミナーはもちろん、
自身の子育て経験を生かしたレシピ提案など、
親子でできる野菜・果物の特徴を活かしたメニューを得意とする。