なかがわりえこ、やまわきゆりこ/福音館書館
それはこんな始まり。
のねずみの ぐりと ぐらは
あさ おきると すぐ、
「にんじん げんきかな」
「いんげん のびたかな」
と にわの はたけへ いきました。
にんじんの はっぱは あおあおして、
だいぶ こみあってきていました。
ぐりは はっぱを まびきました。
(p2本文引用)
声に出して読むと、自分の声が耳に届き、さらに記憶と結びつき温かな気持ちと共にぐりとぐらの世界に引き込まれます。
畑仕事を終えたぐりとぐらはにんじんの葉っぱのたっぷり入ったオムレツであさごはん。
ぐりが「うーん おいしい。ぼくたちの はたけは たいしたものだ。」というと
ぐらが、「ぼくたち りっぱな おやくしょうだね」といいました。
「そうとも。こんどは かぼちゃを つくろう」と ぐりが いいました。
ごはんがすむと、さっそく2人は、かぼちゃについて調べはじめました。
そこに「こんにちは、かぼちゃです。あまい ほくほくの かぼちゃです」と可愛い声がしました。ぐりとぐらがとんでいくと…。
ぐりとぐらシリーズではじめて人間が登場。
実はこのすみれちゃん。実在の女の子がモデルだと聞いたことがあります。
すみれちゃんの持ってきた大きなかぼちゃ。
森の動物たちとともに、かぼちゃのお料理がはじまります。
ぼくらの なまえは ぐりと ぐら
このよで いちばん すきなのは
おりょうりすること たべること
ぐり ぐら ぐり ぐら
お馴染みの歌が、絵本との距離をまたぐっと近づけてくれます。
さぁ、できあがったお料理は
かぼちゃの ぺちゃぺちゃに、ぺたぺたやき、
かぼちゃプリン、かりんとう、
かぼちゃコロッケ、かぼちゃドーナツ、
むしパン、かぼちゃせんべい
どれもこれもおいしそうで、子どもたちと味を想像しながら、絵本の中のカボチャ料理を摘んで口へ運んでいたことを思い出しました。
読み終わった後はいつも身も心も幸せな気持ちになるぐりとぐら。
これからも読みつがれ、たくさんの人の心に残っていくと思います。