◎1F
2017年12月の月刊誌「こどものとも」だった絵本『うさおとかめきちのマラソンたいかい』が2024年12月、7年の時を超えて定番化されました。
作者は中垣ゆたかさん。
もう表紙から圧巻。
中垣ゆたかさんらしい、これでもかというくらい人、人、人・・・。
いや、人ばかりでない?!!
『うさおとかめきちの マラソンたいかい』
中垣 ゆたか 作
福音書館
それはこんなお話。
今日は年に一度のマラソン大会。大勢の人が集まっています。
その中には力持ちで疲れ知らずのかめきちと、誰よりも足が速いと譲らないうさおのライバル2人。さぁ、優勝は誰の手に。
いちについて、よ〜いドン!一斉にスタートです。
ゆっくりゆっくり走るかめきち。うさおはピョンピョン跳ねるように走り、次々と他の選手を抜いていきます。
が、すぐにスピードダウン。勢いが良かったのは最初だけ。
もう疲れ始めた様子。
「このままだと、かめきちに追いつかれちゃう!」と、なんと看板を動かして後続のコースを変更!!?
砂漠あり、大きな川あり、動物たちの住む森に、なんと鬼たちの住む火の国まで?!
うさおはあの手この手とみんなの行く手を邪魔していきます。かめきちはと言えば、みんなを助けたり助けられたりと協力しながら進んでいます。
うさおとかめきちの動向も気になりますが、おすもうさんに、王様と家来たち、ピエロに、あっ!どろぼうをお巡りさんが追い掛けてる!!
隅々まで描かれるランナーたちにも目が離せません。
ゴールに向かって皆頑張っています!
ストーリーとしての面白さもあるので、読み聞かせもおすすめ!ですが、この子!と決めた子を追いかけても楽しいですね。
これだけの登場人物を描く作者にはもう尊敬しかありませんが、読者の私たちは、ゆっくりのんびり、こたつに入って「あっ!あの子ここにいる!あっ!うさお!!また邪魔してる!」なんておしゃべりしながら、いろんな発見やそれぞれのゴールまでのストーリーを時間を経つのも忘れて楽しんでしまう一冊です。
新年最初の絵本は『うさおとかめきちのマラソンたいかい』でした。
<プロフィール>
絵本のつなぎて ふわはね(内田祐子)
絵本を描く人作る人読む人読んでもらう人を繋ぎたいと関西を中心に活動を続ける。絵本で作る扉や広がる世界を楽しもうと絵本の紹介や絵本がある暮らし、親子の時間が楽しくなる発信をと綴るインスタグラムは子育て中のお母さんや幼児教育に携わる先生方に支持される。
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