VOL.3
2022.04.05
今回のメモを書いたのは モードファッション『D-LAB』の担当バイヤー!
- 婦人ファッション営業統括部
- 荻生 すみれ
POP UP企画のきっかけ
ある日、何気なくインスタを見ていたら、『ミヨシラグ』というキャッチーなデザインのラグマットの画像が目に飛び込んできました。 時代にフィットしたデザイン、そしてポピュラープライスにも魅力を感じました。 私が担当している『D-LAB(ディーラボ)』は、“キャッチー&ネクスト”をテーマに国内外のレディースファッションブランドを展開している売場です。 昨年より雑貨に特化した区画を新設し、「日本の地場産業やクリエイターを応援しよう」と幅広いジャンルの雑貨を取り扱っています。 「アートやファッションを通して伝統工業を守る」そんなミヨシラグさんのブランドコンセプトはまさに私たちの目指す方向と一致していたことから、この企画が実現しました。
「ミヨシラグ」って?
今SNSで注目を集める話題のラグブランド「ミヨシラグ」は、主にオンラインサイトで販売されており、POP UPは初めての試みでした。直接店頭でお客様の反応を見てみたいということから、今回の実施に賛同いただきました。 「ミヨシラグ」のアイテムは徳島県三好市の工場で熟練の職人が一つひとつ、手作業で制作されています。その為絶妙な柄の再現ができ、手作業ならではの独特な風合いが魅力的です。 ぜひ、SNSでもチェックしてみてください。(Instagram:@miyoshirug)
“伝統文化の継承”というサステナブル
「ミヨシラグ」の徳島県の工場では、職人が年々減少傾向にあります。「歴史ある伝統技術を絶やさないように、何かできることはないか?」「少しでも多くの人に手作業のフッキングラグ(※)というものを広めたい。」という思いで「ミヨシラグ」の工場では、好きなデザインを持ち込んで自分だけのオリジナルラグを製作できるワークショップを開催するなど新たな取り組みも行われています。この取り組みに関しては(Instagram:@keke_rug)でご覧いただけます。
※フッキングラグとは、フックガン(パイル打ち込み機械)を手で操りながら、メッシュ状の生地に柄を打ち込むことで仕上げる刺繍のようなカーペットのこと。
お客様の反応を通して…
全国初のPOP UPだったということもあり、ミヨシラグさんも私も、お客様がどんな反応をしてくださるかとても不安だったのですが… 元々ブランドをご存知だった方、見た目のキャッチーさや可愛さに惹かれてお店に立ち寄ってくださった方など、様々なお客様にお越しいただくことが出来ました。 特に、商品が出来上がるまでの背景に興味を持ってくださったり、感動されるお客様も沢山いてくださり、とても印象的なイベントになりました。またPOP UPをしたことで、ミヨシラグさんのSNSでもお問い合わせが増えるなどの反響があったと伺い、とても嬉しく思います。 背景やストーリーに興味を持ち、楽しみながら、地域を盛り上げていける素敵な循環。サステナブルというと、一歩踏み出すことをためらってしまうこともありますが、「見た目の可愛さや自分の気分を上げるもの」という入り口で手に取ったモノが、実はサステナブルに繋がっていく。そんな「循環」を広げていく、ということが今回の企画で実現できたのではないかと思います。
『D-LAB』で取り組むサステナブル
3月23日(水)〜29日(火)から、D-LABで「デニムdeミライ DENIM PROJECT」が開催されました。このプロジェクトは、株式会社ヤマサワプレスが所有する廃棄寸前のリーバイスの古着を、私たち阪急阪神百貨店を含む小売6社がタッグを組み、国内外のブランドやクリエイターの手を介し、新たに生まれ変わらせるアップサイクルな取り組みです。 また、阪急オリジナル企画として、大阪文化服装学院のスーパーデザイナーズ学科の学生15名とのコラボレーションも実現しました。学生でありながら自身のブランドを持つ彼らが、ファッションの未来を思い、それぞれの感性でアップサイクルしたウェアを製作しました。サステナブルに関心の高い世代である彼らが作るウェアをお客様に知っていただくことで未来のデザイナーをサポートしたいと思っています。
ファッションを楽しむ中に“私らしいサステナビリティ”を選択できる未来を目指し、「阪急百貨店に来れば、自然とサステナブルな循環に参加することが出来る。」とお客様に感じていただけるような取り組みを今後も企画していきたいと思います。
PROFILE
荻生すみれ
2019年入社。阪急うめだ本店婦人ファッション営業統括部『D-LAB』での販売を経て、現在は同売場のバイヤー業務を担当している。 @hankyu_dlab